公益社団法人 日本産科婦人科学会 産婦人科医への扉 −君の力が未来になる−

RECRUIT EVENT : SPRING FORUM

医師10年目前後の産婦人科医が全国から集まり、横のつながりを深めるフォーラム。

SPRING FORUMスプリングフォーラム

REPORT

イベントレポート

第15回スプリングフォーラム開催報告

産婦人科医のためのリーダーシップ白書~みんながみんなのリーダー~

【開催概要】

日時 1日目:2025年3月15日(土) 12:00-18:00(懇親会あり)
2日目:2025年3月16日(日) 09:00-12:00
開催場所 箱根湯本 天成園(現地開催)
運営側人員 29名(学会理事長、未来委員11名、若手委員15名、事務局2名)
主催:日本産科婦人科学会 共催:日本産婦人科医会
テーマ 産婦人科医のためのリーダーシップ白書~みんながみんなのリーダー~
参加者 卒後5年目~16年目の産婦人科医51名、産婦人科学講座の教授5名
(男性30名、女性26名)
外部講師

Meikyo Inc. 代表取締役
川口夏希 氏

大学卒業後、約 15 年にわたりホスピタリティマネジメントに従事されました。その後、IT マーケティングベンチャーでプロジェクト型組織を形成・管理され、さらにホテル再生のコンサルティング会社で新規事業立ち上げと組織開発を行い独立されています。2023 年に Meikyo Inc.代表取締役に就任し、人材育成と組織基盤強化を軸に、多様な業界で組織開発支援を実施されています。今回は、目的目標の立て方やリーダーシップについて、ワークショップを交えた講演を行っていただきました。

プログラム

今回のスプリングフォーラムでは、組織の中でリーダーにもフォロワーにもなり得る若手産婦人科医を対象に、実際にどのようにリーダーシップを発揮するための「明確な目的設定」「自ら考え計画し行動するアクション」「コミュニケーションスキル」を獲得することを目標として、全国各地から参加いただきました。参加者はリーダーシップとフォロワーシップの重要性や、産婦人科チーム医療における役割、コミュニケーションスキルについて深く議論しました。

【全体のロードマップとイベント概要】

外部講師の川口氏からは、リーダーシップの基本についてご講義いただき、自身の目的や目標を明確にすることの重要性を理解しました。自分や他者に対する有形・無形の目標を「目標設定のためのチャート」を用いて整理しました。その上で、マンダラート法を活用し、目標をさらに詳細化し、さらにリーダーシップの型ごとに分類し、それに基づいて行動計画を策定しました。2日目は、リーダーシップを発揮する上で重要な要素の一つであるコミュニケーションスキル、特にストローク理論について学びました。「心の栄養」としての「ストローク」の受け渡しについてグループワークを通じて実践し、自分や他者のモチベーション向上に役立つことを実感しました。参加者からは「自分のリーダーシップの型が分かり、実践できそうである」「ストロークの重要性を実感し、今後使っていこうと思う」など、多くの前向きなご意見をいただきました。また、教授企画では、各大学の教授の先生方にもご参加いただき、教授としてのリーダーシップについても少人数で深く学ぶ機会となりました。懇親会などでも交流を深め、参加者にとって有意義な会となったようでした。今回のスプリングフォーラム参加者の皆様が、今後リーダーシップを発揮し、産婦人科医療を牽引していただくことを願っております。

目標設定のためのチャート

マンダラート法のチャート

【事後アンケートについて】

スプリングフォーラム終了後、アンケート調査を実施し、イベントの満足度や考え方の変化についてご評価いただきました。アンケートへご協力いただいた皆様に、この場を借りて改めて感謝申し上げます。お陰様で、参加者54名からの回答を得ることができました。(回答率96.4%)

スプリングフォーラム全体の満足度

リーダーシップへの考え方が参加前後で変化したか

他の参加者と交流できたか

イベント全体の満足度は非常に高く、ほとんどの参加者がリーダーシップに対する考え方に変化があったと回答しました。これは、イベントが参加者の意識変容の機会になったことを示すと考えます。参加者間や教授との交流も高い満足度を得られました。

リーダーシップの理解度を 9 段階で評価

外部講師の川口氏の講演も全体的な満足度は非常に高いもので、約8割がワークショップは有意義だったと回答されています。リーダーシップの理解度を9段階で評価したところ、イベント参加前の参加者平均点は3.7点だったのに対し、参加後には7.5点と理解度が格段に向上していました。さらに、約9割の参加者が6か月以内に取り組めるリーダーシップの工夫を「見つかった」「少し見つかった」と回答し、今後の生活に役立てていただけるものと期待しています。

ワークショップは有意義だったか

6ヶ月以内に取り組めるリーダーシップの
工夫は見つかったか

3ヶ月後と6ヶ月後を目処に、今回のスプリングフォーラムにご参加いただいた皆様を対象に事後アンケートを行い、イベントの成果を調査する予定です。

●最後に

本イベントは、2年連続での現地開催となりました。ペアやグループでのワークショップを通じて、参加者同士がリーダーシップに関する悩みを共有し、その活かし方について深い議論を交わすことができました。さらに、本年は全国各地の教授の先生方にもご参加いただき、若手産婦人科医にとって大変有意義な刺激となりました。全国から集まった若手産婦人科医の皆様が、今後現場でよりリーダーシップを発揮する契機となりましたら幸いです。今後も、皆様の学びや成長を支援するさまざまなイベントを企画してまいります。引き続き、日本産科婦人科学会未来委員会若手委員の活動にご支援を賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

第16回産婦人科スプリングフォーラムについては、開催場所や日程が決まり次第、掲載いたします。

スプリングフォーラムワーキンググループ
未来委員幹事:草開妙、末光徳匡
リーダー:秋田啓介
サブリーダー:諌山瑞紀
メンバー:飯田祐基、今井啓太、榎本悠希、駒水達哉、髙田美乃莉、中尾優里、宮原英之

外部講師講演の様子
グループ討論、懇親会の様子
集合写真
ポスター