公益社団法人 日本産科婦人科学会 産婦人科医への扉 −君の力が未来になる−

MEMBER’s VOICE

ベテラン・若手産婦人科医の声

周産期医療によって助けられた命。

中野 和俊Kazutoshi Nakano

出身地奈良県
出身大学大阪医科大学
卒業年度平成24年
勤務先奈良県立医科大学附属病院
専門分野周産期
部活動/趣味水泳部
いま熱中していることキャンプ

自分のルーツがそこにある

産婦人科に決めたきっかけは? 僕は妊娠29週に常位胎盤早期剥離で生まれました。出生時は大量輸血しながらの緊急帝王切開術で出生しましたが、挿管や蘇生の結果、母児ともに救命でき、無事でした。色々な縁と幸運の結果で、こうして今、医師として勤務することができています。周産期医療によって助けられた命だと思います。そうした出生の話を繰り返し聞いたこと、加えて産婦人科医であった父の背中を見て、自分のルーツがそこにあるという思いがずっとあったことが産婦人科に決めたきっかけです。

臨床、研究ともに充実した生活を過ごす

現在の産婦人科生活について 現在は大学病院に勤務しながら臨床と研究、発表など様々な活動の中で生活しています。大学の勤務では周産期医療を中心に行っており、胎児異常や心疾患合併妊娠、急性腹症、産後大出血など大学ならではの症例を多数経験させていただいています。研究では大学院生として羊水塞栓の研究を行っています。羊水塞栓の補助診断マーカーとしてのSCCの可能性について探り、試行錯誤をしている日々です。救急疾患も多く忙しいですが臨床、研究ともに充実した生活を過ごしています。

母児の予後を変えうる、2人の命に大きくかかわる充実感

学生・研修医のみなさんへのメッセージ 産婦人科は周産期から腫瘍、内分泌まで疾患対象が幅広く、多くの選択肢がある科です。選択の幅に合わせて、もちろん働き方に関しても、バリバリ働くことも、落ち着いた働き方も選択できます。特に出生に際して劇的に母児の予後を変えうる、2人の命に大きくかかわる充実感は何物にも代えがたいものがあります。ぜひ産婦人科に触れて、共に働きましょう!