公益社団法人 日本産科婦人科学会 産婦人科医への扉 −君の力が未来になる−

第14回産婦人科サマースクール ONLINE

産婦人科を知る

産婦人科医として働くことへの不安を解決!

MESSAGE

近日公開

日本産科婦人科学会からのメッセージ

日本産科婦人科学会 木村正理事長が、
若手産婦人科医が、産婦人科の魅力について語る

TALK SESSION産婦人科 TALK

現役若手産婦人科医から様々な
テーマについて講義形式でお届けします

  • TALK1産婦人科の魅力
  • TALK2女性医師の働き方
  • TALK3専攻科としての
    産婦人科

CROSS TALKクロストーク

若手産婦人科医がサマースクール
会期中に届けられた質問にどしどし答えます!!

  • 患者さんにもらって一番嬉しかった言葉は? 産婦人科が辛くてやめたくなったことはありますか? 幅広くカバーしている分、勉強することは多いですか?
  • 産婦人科の他に迷った科はありますか? 産婦人科医を目指す上では、初期研修は産婦人科コースで研修した方が良いでしょうか? 産婦人科医になってから忘れられない経験はありますか?

FAQFAQ
〜よくある質問と回答集〜

当直は月何回くらいですか?
施設にもよりますが、厚生労働省の調査によると産婦人科医の平均当直回数は4.5回/月程度、オンコールについても3回/月までの人が70%という結果が出ています。
当直は寝られないことが多いですか?
全くの徹夜になることは少ないです。
全国調査では4時間以上眠れると回答した医師が約63%、3時間以上眠れると回答した医師は約88%でした。
当直でない日の帰りは遅いですか?
産婦人科ではチーム制を取っている病院が増えたことなどで、当直以外での残業は減少してきています。医師の労働時間管理がされライフワークバランスが考慮されるようになったことで、当直後は定時より早めに帰宅できる施設も徐々に増えてきています。
男性医師は必要とされていますか?女性医師の方が好まれますか?
男性医師も勿論必要とされています。女性の患者さんのニーズが女性医師だけであるということではないと思います。
人対人のお仕事ですので、誠実な対応を常に心がけていれば男女関係なく患者さんに信頼してもらえるはずです。
診療の上で男性であることが不利になることはありますか?
月経や妊娠などを経験できないことが不利であると考えられるかもしれませんが、医療全般で患者さんと同じ症状を経験している医療者ばかりがいるわけではありません。だからこそ真摯な姿勢で勉強をし、患者さんに対して客観的に理解し寄り添うことができるため、男性であることが不利になることはありません。
妊娠・出産後に働くのは大変ですか?
女性にとって働きやすい環境が整ってきています。日本産科婦人科学会では、産婦人科医のワークライフバランスの改善を目的として男女共同参画・ワークライフバランス改善委員会が活動を続けており、2006年には女性の産婦人科離脱率が17.8%であったのが、2013年には10.9%と低下しています。実際に2019年に日本産婦人科医会が施行した調査では、常勤医として勤務する女性医師の45.4%が妊娠中あるいは育児中(就学前)と回答しており、妊娠・出産後の女性医師が多く活躍しています。施設間で多少の差はありますが、産婦人科は扱う領域が広い分、多様な働き方の選択が可能です。職場の体制や立場、働き方の希望、家族の協力体制など、事情はそれぞれ異なると思いますが、育児や多様な働き方への理解が進んでいることが産婦人科の大きな魅力です。また自身の妊娠・出産・育児経験を診療に活かすこともでき、産休・育休が必ずしもキャリアの休止にならないことが多いです。
診療対象が女性に限定されますが、幅広く患者さんを診たくなりませんか?
ヒトを男女で分けると対象は半分です。ただし、産婦人科は扱う領域が広く女性の一生に寄り添う科であることから“ゆりかごから墓場まで”と表現されます。まさに女性の総合診療科であり、物足りなさを感じる暇がないほど経験できることがたくさんあります。内科系から外科系の診察・手術までをカバーしています。なお、胎児・新生児を含めたら産婦人科の対象に男女は関係ありません。
多分野に跨がる分、勉強しなければいけない範囲が広いと思うのですがいかがですか?
確かに、産婦人科は生殖・内分泌、周産期、腫瘍、女性医学の4領域に跨がっており、産婦人科専門医にはこれらの広い知識と関連した検査・手術手技の習得が求められます。ただし、日本産科婦人科学会や各サブスペシャリティ学会によりガイドラインや研修プログラムが整備されており安心して研修を行うことができます。臨床の現場では、例えば妊孕性温存希望の婦人科腫瘍への対応から不妊治療、周産期医療への連携を要することなどがあり、多分野に跨る産婦人科診療の基本的な知識・経験は必ずその後の診療に役立ちます。
専門は決まっていませんが大丈夫でしょうか?
産婦人科医になる時点で専門を決めている必要はありません。様々な産婦人科医の姿をみて決めてください。婦人科の知識が産科に役立つ、というように、修練して得た知識はのちのち必ず役立ちます。
サブスペシャリティは基本的に自身が納得して決める事ができ、その時間は十分に確保されます。また、施設によっては周産期を専門としつつも腹腔鏡や婦人科腫瘍手術にも携わるなど、専門領域を持ちつつも他領域のスキルを維持することもできます。
手先の器用さに自信がありませんが大丈夫でしょうか?
産婦人科の基本的な手技においては、求められるのは元々の手先の器用さよりも解剖の知識と修練です。安全に行うための術式や教育体制が確立していますので、安心してください。
産婦人科診療のみですと医療者として知識が偏ってしまいませんか?そのほかの領域の診察機会が減ることが不安です。
産婦人科は他の科に関わりがない若い患者さんも多く、かかりつけ医のプライマリ・ケアとして様々な知識が求められます。今までに身につけた幅広い知識が、きっと役立ちます。
また、例えば周産期領域において、妊娠女性はその10か月の妊娠期間のうちに様々な疾患に罹患しますし、晩産化の影響もあり併存症を持つ女性の妊娠が増えてきています。婦人科腫瘍領域でも多彩な合併症をカバーする必要があります。他のあらゆる診療科と関わりを持ちながら最新の知識をアップデートしていくことが可能です。
少子化で需要は減りませんか?
分娩数は減少傾向ですが、初産年齢の上昇によって合併症妊娠の増加や不妊症など、産婦人科医の需要は増している面もあります。
また、産婦人科は思春期から更年期、終末期まで、分娩以外にも需要は多様です。女性の一生をサポートする産婦人科医の需要が尽きることはありませんよ。
つらい経験をして産婦人科医をやめたくなったことはありますか?
担当する患者さんが辛い転帰に至ることがあります。担当する医療者にとっても決して軽いものではなく、医療者の間でもお互いに配慮する必要があります。
しかし患者さんに辛い状況を身体的にも精神的にもサポートし乗り越えてもらうことこそ私たちの仕事であり、医師にとっても大きな成長のきっかけになります。患者さんへの感謝と共に、仕事を続ける理由になっていきます。
大事な仕事だからこそ、自分に務まるのか不安です。
産婦人科は扱う範囲が広いからこそお互いを補い助け合いながら仕事しています。またガイドライン等が整備されています。皆さんのように産婦人科を面白い、仕事にしてみたいと思えることが何よりの素質です。ぜひ安心して仲間に加わってください。
訴訟は今でも多いですか?
今では医師1人あたりの訴訟件数でも他の外科系診療科より少なくなっています。
確かに2000年代まではトップクラスに訴訟の多い診療科でした。しかし、2008年以降診療ガイドラインが拡充されスタンダードな診療行為が明確になっていること、2009年以降産科医療補償制度が制定されたことなどにより年々訴訟件数は減り続けています。

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